――家族のキーワードは、「今日のご飯は?」
ナオさんと葉くんが一緒に自転車に乗るのは、お店から自宅までの帰り道が多いそう。
帰り道は、その日にあった出来事をたくさんおしゃべりしたい時間です。
ナオさん:「いつも一列で走るようしていますが、話したいことがあると隙きあらば横並びになろうとするんです。そうするとまた、『一列!』と注意するんだけど、最近は人がいなくなると『ちょっと二列になりま〜す』と言って並んできたりします。」
葉くん:「お話するのは、学校であった出来事とか、学童でのこととか。でもいつも話すのは、『今日のご飯なに?』って。まだぼくが二人乗りでお母さんの後ろに乗っていたときから、必ず聞いてる。ぼくはきのこが大嫌いなんだけど、お母さんにふざけて『きのこご飯と、きのこのお味噌汁』って言われて、『うわぁ〜』って言っちゃった。」
このエピソードを伺ったとき、わたしもそうだったなぁ…と、自転車での母との帰り道を思い出しました。
一日の最後のご飯は、どんなときでも楽しみなものですね。家族の会話が弾む瞬間です。
ナオさん:「実は、カズさんも娘もみんな必ず聞いてくる質問なんです。ほとんどメールなど使わないカズさんが、毎日『今日の夕飯は?』って聞いてきたり。」
カズさん:「長女も車で迎えに行くと、必ず『ただいま、今日の夕飯なに?』って言いますね。」
なんと、葉くんだけでなく家族全員が気になっている、今日のご飯。
仕事に、勉強にと、それぞれ忙しくしている家族が囲む、団らんの食卓が目に浮かびます。
外食のときもあれこれたくさん頼んで、お店の人から頼みすぎを心配されることもあるそう。それでも足りないくらい、ぺろりと食べきる食いしん坊なご一家のようです。