
「はじめまして、トーキョーバイクです。」展のご紹介 (副音声解説つき)
Events | 2022.01.06

TOKYOBIKE TOKYO(清澄白河)では、「はじめまして、トーキョーバイクです。」と題し、自己紹介エキシビションを開催しています。
ブランドコンセプトやプロダクトデザインなど、2002年の発売から現在までを振り返りながら、様々な切り口でお伝えしているこのエキシビション。一人でも多くの方に楽しんでもらえると嬉しいです。当初の開催期間は2021年12月25日(土)までを予定していましたが、好評につき、2022年1月30(日)まで延長することにいたしました。ぜひこの機会に足をお運びいただけますと幸いです。
このJOURNALでは、その展示内容をご紹介するとともに、企画を担当したスタッフによる裏話を『こばなし副音声』でこっそりお伝えします。東京・清澄白河まで足を運ぶことが難しい方はもちろん、すでに展示をご覧になった方も是非お楽しみください。
こばなし副音声を読む
副音声で話している3人(全員、トーキョーバイクのセールスプロモーションを担当するチームメンバーであり、このイベントの企画や施工も行いました。)
可瀬:入社6年目の男性スタッフ。セールスプロモーションチームのリーダーとして、トーキョーバイクの魅力を伝えるお仕事をしています。趣味はアートと映画鑑賞。
ハシハラ:セールスプローモーションチームのメンバーであり、トーキョーバイクの写真を一手に引き受けるカメラマンでもあります。最近はオウンドメディアAspectの編集長としても一面も。
みよし:セールスプロモーションの他、TOKYOBIKE TOKYOのイベント企画などを担当しています。また、こちらのJOURNALを書いている本人でもあります。読んでいただきありがとうございます!


街は楽しいものに溢れているのに、気づかないなんてもったいない。
自転車は移動の手段でもあるのですが、視点を変えれば風景や空気の匂いを感じながら、日常にある新しい気づきを見つけることができる乗り物です。
トーキョーバイクは便利な道具というだけではなく、街を楽しむという切り口でデザインしました。


こばなし副音声を読む
みよし(以下 み):まずはプロローグから振り返っていきましょう。
可瀬(以下 可):今回改めて自己紹介展示という、ほぼ初めての取り組みをするにあたり、改めて自分たちと向き合う機会になりましたね。そこで社内のメンバーともたくさん話をしたし、きんちゃん(※1)からも新しいワードがぽろぽろと出て、そこで新しい発見もあったのでがよかった。
その中で代表的なのが、「街は楽しいものに溢れているのに、気づかないなんてもったいない」というきんちゃんの言葉。
以前からこういう内容の話は出ていたけど、文章としてバシッと言い切ったのは今回が初めてと思うのですが、これがすごくいいなと思いましたね。
この一文が活字になり、カッティングシートで壁にはられているのを見て、なんていうかすごく「いいなぁ、これだけでもやってよかったなぁ」と思っちゃいました。
ハシハラ(以下 ハ):ここはロングライフデザイン賞の応募(※2)のときに考えたフレーズでもありますよね。これまで言語化を避けていたところに挑んでいったという感じでした。
可:そうそう、言葉にする覚悟があった感じがしますよね。
ハ:トーキョーバイクってなんですか?って聞かれたときに、「えっとですね〜〜、なんていうかですね・・・」と言わなくて良くなったというか(笑)、それってすごく大きい。
可:今までは(トーキョーバイクらしさって)感覚だから、乗ってくれたらわかるし、言葉にするのは難しいだったけど。
み:「トーキョーバイクが提供したい価値はこれです」とか、「トーキョーバイクっぽいってこういうものです」という一方的な切り口じゃない、うちが素敵なものを提供してるというよりも、「素敵なものはすでに身近にたくさんあるよ」というスタンスですよね。
可:そうそう。楽しいものはすでにある、それに気づくツール、お手伝いするツールっていうスタンスがいいんですよね〜。社内の人なのに何かあれですけど(笑)
ある意味、だからこそトーキョーバイクで働いているし、働いていて楽しいのかなと思います。
ハ:控えめなブランドだな〜っていうね(笑)
可:そうそう、お役に立てたら嬉しいですっていう感じですね。
み:でもここ、全部読んだ後にもう一回見てほしいですね!きっと「そういうことか」と思ってもらえるのでは。
全員:たしかに〜〜。
※1きんちゃん・・・トーキョーバイクの代表取締役社長 金井一郎。トーキョーバイクをつくった人で、スタッフからも知り合いからも「きんちゃん」と呼ばれています。座右の銘は「風まかせ」
※2ロングライフデザイン賞・・・トーキョーバイクは2021年のグッドデザイン・ロングライフデザイン賞に応募し、10年以上継続的に提供され、時代と共に変化する価値観を超えて、スタンダードであり続ける力を持った商品・サービスにおくられるロングライフデザイン賞を受賞しました!詳しくはこちら。
トーキョーバイクについて
山を走るなら「マウンテンバイク」なら、東京を走るのが「トーキョーバイク」。そのネーミングを思いついたときから全てが始まりました。
2002年トーキョーバイク発売当時、都心での移動手段は車か電車か徒歩、自転車といえばママチャリかロードバイク。そんな時代に自転車としての潜在的な可能性を全く別の切り口で捉えたのがトーキョーバイクです。クルマや電車での移動は出発地と目的地の点と点でしありませんが、自転車で移動すると全てが線で繋がります。だからこそ、五感を駆使して日常を感じたり、「街は楽しい」という視点を持つことができます。私たちはこの感覚をプロダクトとして作ろうと考えたのです。

こばなし副音声を読む
可:次はAbout tokyobikeトーキョーバイクについて、ですね。
ここはもともとのコンセプト文をアップデートした感覚がありますよね。
そして、この白い大壁が単純にこんなに素敵になったなというのもありますね。見ていて楽しい。
この壁のデザインはどうやってきまったんでしたっけ?青山さん(※3)が提案してくださったんでしたっけ?
み:確かそうでしたよね。
ハ:デザインをお願いするに当たり、この壁は建物に入って左を向くと「どーん!」とある大壁なので、インパクトのある表現をしたいということだけは伝えましたよね。あとは青山さんがデザインしてもらった感じでした。このモチーフが本当にきいてますよね。
可:僕たちの発想ではこうはならなかった。随所でそう言えるけど、特にここはそうかなと思いますね。ここまで楽しげにはできなかったかも知れないと思います。
いいチャレンジだったし、「青山さんありがとうございます!」って改めて思いますね。
ハ:はじめまして展をやった大きい理由の一つは、TOKYOBIKE TOKYOでどういう事ができるかを知るというか、どこまで出来るかのチャレンジでもあったので、その可能性を見ることができた展示エリアになったと思います。
自分たちだけではかなり持て余しそうな大きい壁だったので。
・・・・これ撤収する時、ほんと寂しそう。
全員:絶対寂しい〜〜
可:だから、開催しているうちにたくさんの人に見に来てほしいですね。本当に。
※3青山さん・・・グラフィックデザイナーの青山 希望さんのこと。「はじめまして、トーキョーバイクです。」展のキービジュアル・タブロイド・展示デザインといった全体のディレクションをお願いしました。
トーキョーバイクを知るヒント
「はじめまして、トーキョーバイクです。」展を企画するにあたり、トーキョーバイクらしさについて、チームでたくさんの議論を交わしました。その結論のひとつが、トーキョーバイクをひとことで表現するのは難しい!ということです。それは私たち自身が、「感じ方も、考え方も、みんな違うから面白い」と考えているからかもしれません。
このセクションでは「tokyobike TIPS」と題し、トーキョーバイクで働くスタッフが、トーキョーバイクについて語った言葉を集めました。「らしさ」を一言で表現するのは難しいのですが、たくさんの言葉の中からその輪郭を掴んでもらえたらいいなという思いで形にしています。
どれか一つでも、「あぁ、これわかる!」と思ってもらえたら嬉しいです。


こばなし副音声を読む
可:次はtokyobike TIPSですね。トーキョーバイクを知るヒント、か・・・
ハ:ここの展示は三好さんのアイデアだったような?
み:やっぱり、やっぱりひとつの言葉でトーキョーバイクの「らしさ」や「魅力」を表現するのは難しいというのが強くて、たくさん言葉を出して、読んでもらって、その輪郭を掴んでもらうのがいいのでは、と思ったんですよね。
ハ:そうでしたね。
み:私たちトーキョーバイク自体がやわらかくて余白があるのももちろんそうですが、やっぱり人によって感じ方は違うんですよね。なので、このセクションに書いてあることの全部を共感できる人もいないでしょうし、スタッフ間でも「ほーそう思っているんだ!」ということもありました。だから、「トーキョーバイクってこうなんですよ」というよりも、「トーキョーバイクのスタッフ同士でもいろいろ違いがあるんですよ」ということを伝えたい。
可:いい意味のあいまいさ、ある意味一貫性のなさが感じられたのがよかったし、それが自転車の良さでありトーキョーバイクの良さでもあるというか。
「だってそうなんだもん」と出せるトーキョーバイクの軽やかな感じもやっぱりいいと思いました。
み:可瀬さん、トーキョーバイクのことめちゃくちゃ好きですね笑
可:そうですね(笑)トーキョーバイクに入る前からもともと自転車好きだし、自転車があると生活が豊かになるよとは思っていたんですよね。でもそれを本気で伝えているブランドってなかなか無くて。
「山を走るのが楽しい!100km走ると楽しい!みんなも走ろう!」というのはあると思うけど、「自転車があると生活が楽しいよ」というくらいのちょうどいいトーンはなかったし、その「ちょうどいい」がいいと思ってます。
トーキョーバイクのチームが向かっている方向性というか、それがいいなと改めて思ったし、僕自身へのニーズにもすごく合ってます。なんか自分の話になっちゃいましたけど(笑)
全員:(笑)
み:このセクションについて語ると自分のことになっちゃいますよね〜(笑)
可:そうそう、だからこそどれか一つでも「あぁこれわかる」と思ってもらえると嬉しいんですよね。そしてこの展示のもっとすごいバージョンがタブロイドにあります、というね!
ハ:そうですね、タブロイドも読んでほしい !
トーキョーバイクのデザイン
私たちは信号や坂道の多い東京を気持ちよく走るためにどうすればよいかを考えました。スピードを出すことよりも、踏み込んだ瞬間の軽さや、上り坂をすいすいと上れる気持ちよさ。言い換えれば自転車を意識せず風景や空気の匂いを感じるためのデザインです。
Point 1 オリジナルカラー
自転車の色もファッションやインテリアと同様に考え、乗っている姿や街に馴染むものを選んでいます。日常のあらゆるものの中から色を探し出したり、スタッフ全員で塗り絵をしたりしています。
タイムレスで、使う人のアイコンになるようなものを目指しています。
Point 2 使いやすいデザイン
スポーツバイクに慣れない人でも安心して楽しめる気軽な自転車でありたい。そんな想いから、フレームにスッキリと収まるセンタースタンドやシンプルなギア構成など、使う人の楽しそうな笑顔を想像してデザインしました。
Point 3 シンプルで美しい形
街を走るために、ロードバイクから必要のない装備を全て取り去りました。その結果残ったのがトーキョーバイクのシンプルな形です。フレームには最新の素材ではなく、クロモリ鋼(鉄)を採用し自転車本来の美しさを再現しました。
Point 4 東京の街を軽快に走るための工夫
ロードバイクの軽快さと街乗りの気軽さを再現するために、細身なタイヤとフラットハンドルを採用しました。また、信号が多くストップ&ゴーを頻繁に繰り返す東京では漕ぎ出しが楽であることが重要です。
そのため、ロードバイクより一回り小さいタイヤをセレクトしています。

こばなし副音声
み:「一体何が他の自転車と違うの?」というのは、店頭でもよく聞かれる質問で、ここはそれに答える展示というか。
可:よく聞かれる質問に、ただ言葉で伝えるのではなくて、楽しく伝えてみたいというのがありましたよね。だから実際の車体とパネルを組み合わせて表現しましたね。
ハ:確か、「デザインアイデアの展示をやるならこの場所だよね」というのが最初から見えていたセクションでしたよね。それを青山さんにデザインしてもらって形になって、やっぱり良かったねという場所。
可:楽しく伝える、楽しい感じで伝えるというのがトーキョーバイクのスタンスなんですよね。
これがシュッとしたロードバイクだと、「シュン!!!」というかっこいいの展示になると思う。トーキョーバイクだと手書きのフォントとか、ちょっと緩さがあるというか、そういう感じ。あと余談的になりますが、このパネルや矢印の位置は設営当日かなり微調整しました(笑)
み:確かに!大変そうでしたね〜。この矢印と実車がバシッとハマる位置を見つけてもらって、そこでじっくり見てほしいですね(笑)
オリジナルカラーについて
トーキョーバイクにとって、カラーは大切な要素の一つです。新しいカラーが出来るまでには、長い時間とたくさんの工程が必要です。スタッフみんなで塗り絵をしたり、それぞれ街で見かけた素敵な色をアイデアとしてストックしたりと、インスピレーションはさまざま。議論の結果「この色にしよう」と決めた後も、そのカラーを塗料で再現できるまで何度も試作を重ねます。出来上がったカラーに名前をつけるのもまたひと苦労。その色の魅力を引き出すぴったりのネーミングにたどり着くまで、話し合いは続きます。
実際のカラー展示には、こだわったポイントや名前の由来も書いてありますので、お気に入りのカラーや自分の自転車のカラーを是非探してみてください。


こばなし副音声を読む
ハ:ここは鉄板の展示ですね〜〜
み:展示をご覧になっているお客さまの滞在時間も、このセクションが一番長い気がしますね。
可:そうですね。過去のカラーサンプルを、しかも実験を重ねて発売に至らなかったカラーも併せて一度に見るというのは、スタッフとしても今までにない経験。こんなに試行錯誤を重ねて来たんだなって、しみじみ思ったというか。過去の先輩も含めて。あと改めて「色ってトーキョーバイクにとって大切だよね」と思った展示ですね。
ハ:僕はこれを見たときに、(色づくりに関して)「もうやり尽くした感もあるよね」じゃなくて「いやもっと出来る!」と思いましたね。もっとアップデートしていきたい。
み:このカラージャーニーの展示は、デザイナーの青山さんが一本一本ご自身で設営されたのも印象的でしたね。キービジュアルもそうですが、わたしたちトーキョーバイクスタッフだとやらないような色の並びが面白い。社内だと「なんとなくこの並びが気持ちいい」というのがすでにあるけれど、それとはぜんぜん違いましたよね。すごく新鮮でした。
こと色に関しては、「それじゃトーキョーバイクらしくないんだよね」というような、感覚的に限定していくことがありがちな気がしていて、でももっと自由でいいし、もっと自由でありたいなと思わせてくれた。
ハ:そうなんですよね。そう思います。これ見て「わぁ!」て驚いてくれているお客さまを見ると、やっぱりカラーには妥協できないなって。
可:そうなんですよね〜(しみじみ)。
このカラージャーニーは、たくさんの人にぜひ見てほしい。それで「この色最高!」というのがあったら、スタッフにこっそり教えて下さいって思いますね〜
全員:それ教えてほしい!
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※展示のディレクション/デザインを担当していただいた、デザイナー青山さんのお話
『最初の打ち合わせで、tokyobikeさんの今までのカラーパイプをずらりと見せていただき、その色へのこだわりっぷりにクラクラしました。このこだわりの色を使ったデザインにしたい!とその時に想い、現行色27色のストライプを使ったキービジュアルを作りました。今のカラーパイプに加え、もう廃盤になってしまった色、さらにおそらく初公開の大量のテストサンプルたちをずらりと並べて展示しています。』(青山さんInstagramより)
異業種とのコラボレーション
これまで私たちは、トーキョーバイクの「なんでもない日常に ささやかな変化を加える」という考えに共感してくれた世界中のブランドとともに、たくさんのものづくりをしてきました。
お互いのブランドの世界観をかけ合わせたコラボレーションバイクの制作はもちろん、シューズやバッグ、サングラスや文房具など、ライフスタイルグッズが多いことは、トーキョーバイクのコラボレーションの特徴の一つと言えるかもしれません。
過去のコラボレーションの一部は、こちらからもご覧いただけます。


こばなし副音声を読む
み:ここは実店舗の展示では、年表形式で様々なコラボレーションを展示していますね。なんで年表にしたんでしたっけ。
ハ:来年がトーキョーバイクが20周年なんですよね。
それでブランドがこういう歴史を歩んできましたというのも含めて、年表で表現できるといいよねということになりましたね。
可:そして、トーキョーバイクというのが自転車を作るだけの会社ではなく、暮らしをいかに楽しむかということを常に考えてきたブランドだから、自転車以外の心地よいライフスタイルグッズを作ってきて、それ無しにはトーキョーバイクを語れない。だからトーキョーバイクを自己紹介するには、異業種とのコラボレーションは欠かせないですね。
み:心に残るコラボレーションを挙げるとしたら何がありますか?
可:いや〜やっぱり自分が関わったのはやっぱり思い入れがあるし、それ以外もそれぞれいいんですよね〜。ブルーシード(※4)もよかったし、サングラス(※5)も良かった。
例えばサングラスは街を楽しむツールという大きいくくりで、自転車とは違う表現の仕方にトライしました。
このサングラスをかけたら「いつもの街が違って見える」という感覚を味わっていただけるツールになったかなと思っていて、トーキョーバイクとして脱・自転車メーカーに一歩踏み出せた感じがしました。
ブルーシードのバッグも熊本地震という震災という背景があるプロダクトと、いい形でタッグを組んで、売上が寄付できたり。しかもあのバッグ自体が可愛いし、お買い物も楽しい。結果寄付につながるというのがいい。新しいチャレンジだったし、やってよかったなと思います。
ハ:僕はサングラスの撮影を通して、写真の勉強になったことがいっぱいありましたね(笑)
あとは「こことコラボするなんてトーキョーバイクすげえ」と思ったきっかけがACE HOTEL(※6)だったので、印象に残っていますね。
可:そういうところから声をかけていただけるのは嬉しいですよね。
み:ACE HOTEL京都に関しては、RENEWで繋がりができた鯖江のみなさんともコラボする形で実現できたのが良かったですよね。(※7)
可:そうだそうだ。そうですね。
み:そういえば、可瀬さんがさっき言っていた「脱・自転車メーカー」についてもう少し話したいですね。やっぱり「脱・自転車メーカー」していきたいんですかね。私たちって。
ハ:僕はそう思いますね。
可:うーん。もしかしたら過渡期なのかも知れないですけどね。
たくさんの異業種コラボを経て、その先にもう一回自転車にフォーカスしていこうということになるかもしれない。
今は、「自転車というツールを通じて街を楽しむということを伝えているけど、それって自転車だけじゃなく、スニーカーだったりサングラスでも伝えられるんじゃない?」ということにトライしている時期なんだと思います。
だから脱・自転車メーカーしたいわけじゃないけど、無理してとどまる必要もないよねみたいな感じが今あるというか。「軽やかに作りたいもの作ればいいじゃん!」みたいな。そこが他の自転車メーカーさんには真似できないところだと思うし、そういうチャレンジマインドが今自分たちにはあるなという気がしますね。
でもまぁ大切なのはね、もちろん自転車っていうか。それがあってなんですけどね。
※4ブルーシード・・・ブルーシードサコッシュとのコラボサコッシュのこと。BRIDGE KUMAMOTOが手掛けるブルーシードバッグは、熊本地震の被災地で実際に使用されたブルーシートを再利用して作られています。
※5サングラス・・・福井県鯖江市の⾕⼝眼鏡が⼿掛けるクラフトサングラスブランド『tesio』とコラボレーションしたオリジナルサングラスのこと。
※6ACE HOTEL・・・ポートランドやニューヨーク、ロサンゼルス、ロンドンなどに拠点を置くライフスタイルホテルのこと。2013年からACE HOTEL LONDON SHOREDITCHでのレンタルバイクをスタートし、2016年にはグローバルコラボレーションモデルを発売しました。こちらのアーカイブも御覧ください。
※7ACE HOTEL 京都・・・2020年にオープン。フレーム全体に漆塗りが施された特別なトーキョーバイクを制作しました。
※8「RENEW」・・・鯖江市河田地区で行われる、ものづくりの産地体験イベントのこと。2017年にトーキョーバイクも参加し、それ以来さまざまなご縁が続いています。
Tokyobike Shopのある街
Tokyobike Shopがある街は、どこも魅力的で楽しいエリアです。その街に住む人や訪れる人から生まれるさまざまな出会いが、今のトーキョーバイクを築いてきました。私たちはその地域に根ざし、コミュニティを大切にしたいと思っています。
Tokyobike Shopは海外に5店舗、Stockistとしての取り扱いを含めると30カ国以上で展開していますが、世界中どこでも同じ価値観を共有しています。
「街は楽しい」というメッセージはローカルに根ざすと同時に、グローバルに広がっています。


こばなし副音声を読む
可:グローバルローカルはお二人のほうが詳しいんじゃないですか?
レンタルズ(※9)で働いていたという経験を経てたくさんの外国のお客さまが自転車を借りに来てくれた、ということがあって。どうでした?
み:単純に、世界中にユーザーさんがいるんだなって思いましたね。
可:あぁそうか!「僕の街でもトーキョーバイク乗ってるんだよ」みたいなことですね。
み:世界中にトーキョーバイク広がっているというのもそうですし、あとトーキョーバイクに乗ってくれている方が万国共通でいい人ばっかり、っていうのも(笑)
ハ:ホントそうですよね〜。
可:この企画に関しては、各国のパートナーに声をかけて写真を集めたりもしましたよね。
あらためてこうやって見ると、こうやって色んな国でトーキョーバイクで走っている風景が展示でも紹介されてて、「良い光景だな」とうれしい気持ちになりました。
お客さま的には、世界にトーキョーバイクあるんだ!という驚きもありますかね。
ハ:そうですね。写真のセレクトは、自転車だけにフォーカスしているというよりかは、街の中でどう自転車に乗っているか、街の景色と自転車というのを意識して選びました。どの国にもそういう写真が必ずあるんですよね。それが日本のトーキョーバイクと同じ価値観を世界各国で共有できていると感じられました。良かった。
可:トーキョーバイクに乗って楽しめる価値観がもっと広がって、この光景がいろんな街で見れたらハッピーだなと思いますね。
これを読んでくれている方は日本の人だと思うけど、あなたの街でトーキョーバイクに乗ってもきっと楽しいし、東京に来たときにはぜひレンタルしに来てほしいと思いますね。
※9レンタルズ・・・Tokyobike Rentals Yanakaのこと。2018年4月から約2年ほど営業していたレンタルサイクル専門の直営店。カフェカウンターがあり、昼間はコーヒー、夜はお酒の提供もしていました。詳しくは次のセクションの副音声も御覧ください。
旅人は住む人のように、住む人は旅人のように
旅をしている時のわくわくする気持ち、人との出会いや新しい発見は、他では味わえないものです。単なる「お客さん」ではなく、住む人のように過ごしたいのなら自転車がおすすめです。歩くよりも早く遠くまで、でも気になるお店があれば気軽に立ち寄れる、ちょうどいいスピード感が、街を楽しむにはちょうどいい。
だからこそ、私たちはレンタルサイクルも大切なサービスの一つと考えています。
逆に、住み慣れた街も、トーキョーバイクで巡れば「旅人」のように楽しめるかもしれません。 軽快な乗り味とシンプルデザイン、そして自分にぴったりのカラーリング。お気に入りの一台で漕ぎ出せば、不思議と心が開いて、街の変化に目がとまります。
季節の移り変わりや新しいお店に気がついたり、普段は通らない小道に入ってみたり。いつもの風景が少し変わって見えるとき、きっと「街は楽しい」と感じるはずです。
「旅人は住む人のように、住む人は旅人のように。」は、トーキョーバイクにとって大切な価値観の一つです。
写真は東京・谷中にあったトーキョーバイク直営店です。伊勢五本店という酒屋さんから築85年以上の日本家屋をお借りしたもので、2021年8月に閉店するまで、たくさんのお客さまをこの場所でお迎えしました。
昔ながらの日本の景色が残る寺町ということもあって、外国人のお客さまも多く、まさに旅人と住む人が行き交う場所でもありました。
現在この建物はお返しし、同じ谷中エリアで新しいお店をオープンしましたが、この街が私たちトーキョーバイクのホームタウンであることはずっと変わりません。




こばなし副音声を読む
可:「旅人は住む人のように、住む人は旅人のように」って、これまで表舞台に出したことってなかったですよね。
み:そうですね。2018年頃から、レンタル専門の直営店(※10)が出来たときには、そのお店のコンセプトとしてスタッフには浸透していましたね。たしかその翌年の社員旅行で、きんちゃんが大切な言葉として宣言したんですよね。
ハ:「旅人は住む人のように」ってそれ自体珍しいフレーズではない。よく言われていることだとは思うんですが、この一連の展示の最後にこの言葉があるからこそ、すっと入ってくるものがあるかなと思います。
あと、コラボレーションの話で「軽やかに好きなものを作っていけばいいんじゃない」って話をさっきしたと思うんですけど、僕はトーキョーバイクは自転車メーカーではあるんですが、価値観というか考え方を提案するというのが一番大きいと思っていて、お金になるかはわからないんですけど(笑)
その価値観があるとより生活が楽しくなりますよね、とか、色んな人に出会いますよね、とか。きんちゃんを見ていると本当にそうだなと思うというか。それがこのGLOBAL & LOCALの内容にギュッと凝縮されているなと思います。
※10レンタル専門の直営店・・・ひとつ前の副音声にも話題に出た、Tokyobike Rentals Yanakaのこと。お客さまの8割は海外の観光客の方でした。にぎやか!
【締めのご挨拶】
ここが最後の展示セクションでした。副音声もこれにておしまい!
おそらく過去の読みもので最も文字数の多いJOURNALとなりました。ここまで読んでくださった皆さま、本当にありがとうございました!
ぜひTOKYOBIKE TOKYO(清澄白河)にもお気軽に遊びにいらしてください。
Making Movie
今回の目玉の一つでもある、大壁一面を使った展示エリア About tokyobikeの制作をダイジェストでお送りします。どうぞご覧ください。