TALKIN’!トーきん! 〜きんちゃんとあのひとのおしゃべり〜 ゲスト:BLUE BOTTLE COFFEE 代表 伊藤諒さん

TALKIN’! トーきん! | 2022.10.07

TALKIN’!トーきん! 〜きんちゃんとあのひとのおしゃべり〜 第二弾のゲストは、東京・清澄白河にフラッグシップカフェをもつコーヒーショップ「BLUE BOTTLE COFFEE」(以下、ブルーボトル)代表の伊藤諒さん(以下、伊藤さん)。
 
同じ清澄白河に旗艦店があり、今年でブランド創立20周年という共通点がありつつも、実は代表の伊藤さんとゆっくり話したことがなかったというきんちゃん。今回はじめての対談が実現しました。
きんちゃんと伊藤さんとの楽しいおしゃべりを、どうぞお楽しみください。

 

きんちゃん

金井一郎、tokyobike代表。スタッフからも街の人からも”きんちゃん”と呼ばれている。

伊藤諒

「Blue Bottle Coffee Japan」代表。最近は山登りにハマっているそう。

聞き手:トーキョーバイク田代

トーキョーバイクの製品企画担当。無類のビール好き。

ー 今日はよろしくお願いします。お2人は何回か会ったことはあるんでしたっけ?
 
きんちゃん
うん、でもまだあんまり深くは喋れてないんだよね。
 
伊藤さん
そうですね。最初に会ったのが、(日本橋の)K5ホテルでしたね。
 
きんちゃん
そう、K5のスイートルームで。なんかすごいギラギラしてるように聞こえるけど(笑)そんなことはなくてね。
 
伊藤さん
そこでお会いしたのが初めてで。でも、深くお話したことは確かになかったですね。で、ここ(TOKYOBIKE TOKYO)のオープンの時に呼んでいただいて、そこでまたお会いして。
 
きんちゃん
共通の友人とかはいっぱいいるよね。
 
ー 今年、トーキョーバイクが20周年なんですが・・・。
 
伊藤さん
おめでとうございます!
 
ー ブルーボトルもブランド創立20周年ということで、おめでとうございます。
それで、同じ清澄白河でお店をやらせて頂いてるという共通点もあるので、今回は「街とブランド」というテーマでお話ができたらと思いました。よろしくお願いします。

ブルーボトルコーヒー 清澄白河フラッグシップカフェ

清澄白河に決めたのは、直感でした。
 
ー ブルーボトルさんは日本1号店を清澄白河に作られていて、僕らトーキョーバイクも去年の7月に、同じ清澄白河に旗艦店「TOKYOBIKE TOKYO」をオープンしているんですが…それぞれのブランドにとって、なぜ清澄白河だったのでしょうか。
 
伊藤さん
うちは元々創業の地がアメリカのオークランドっていう街で、輸出入が多い倉庫街なんですよ。建物の背が低くて、空が広くて、海が近い。
 
そこのファーマーズマーケットで、創業者のジェームス・フリーマンがコーヒーを淹れてたっていうのがスタートで。最初はシンプルに、コーヒー美味しかったから、じゃあ、うちの野菜あげるよ、みたいな物々交換をしながらやってた感じなんです。
 
それで東京で店を出そうとなったときに、東京中を歩き回ったんですけど、清澄白河が材木問屋の街で、建物の背が低くて、空が広くて、水(川)が近いっていうところにオークランドと共通するものを感じて。で、今の物件と出会って、真っ白で四角い見た目もすごく気に入って、もうここしかないって決めたのが背景です。
 
きんちゃん
個人的には、ブルーボトルに共感する人たちが多いのはむしろ(東京の)西側だったんじゃないかなと思うんだけど。あえて東側にオープンさせたのは、本当に創業した当初のマインドを大事にしたかったんだなというか。流行ってるからやろうとしてるんじゃない、芯みたいなものを感じるよね。
 
伊藤さん
そうですね、その場所が人気かどうかというのはいい意味であんまり気にしないというか。ここがいいと思ったところに行く、みたいに感覚で判断することがうちは多いです。
 
しっかりと継続的に成長するための、ビジネスとの健全なバランスを深く考えることはもちろんですが、最近ようやくちゃんとビジネスのことを考え出したくらいで(笑)。それでもやっぱり、今でも直感を大事にして場所を選んでいると思います。それが清澄白河に関しては特に。日本で店をやる最初のタイミングで、ここでいこうと決断できたのはすごく大きなことでした。
「この街の一員になれそう」って、最初に来た時に思えた
 
きんちゃん
すごい、なんか全くうちと一緒だなと思った。トーキョーバイクの1号店は谷中でスタートしたんだけど、元々は東京の別のエリアで探してたんです。だけどあんまりしっくりこなくて。
 
で、そんな時にたまたま通りかかったのが谷中。上野駅の入谷口の方から芸大とか国立博物館の道を自転車でバーっと上がっていくと、いきなり景色が変わって、緑が増えてね。なんか小っちゃくて古い家がいっぱいあって、所々にギャラリーがあったりもして。なんだこの街は面白いなって。
 
で、気になるからまた来てみようと。またすぐ見に来て、平日の昼だったから人も全然歩いてないし、こんなとこで商売やって大丈夫かなと思ったんだけど(笑)やっぱり気になった。
 
なぜかっていうと、伊藤さんと一緒なんだけど、あの辺りは寺町だから、お寺が町中にたくさんあって。お寺って背が低いから、空が広く見えるんです。それが気持ちよかった。
きんちゃん
で、引っ越したらあっという間に友達が増えていってね。谷中の人たちに出会って、伝えたいものが一気に変わったっていうか。
 
それまではかっこいいもの、便利なものが生活の中心だったの。でも、そうじゃなくてもっと自由でいいんだっていうのを、谷中の人たちから学んで。みんな飲んでばっかりなんだけど(笑)すごい楽しそうな人たちばっかりでね。
 
清澄白河もそれと同じで、たまたまいい物件があると聞いて見に行ったら、街の空が広くて。その時たまたま寄ったクラフトビール店の人とか、お客さんの雰囲気も良くて。そこにあるコミュニティに共感したというか、仲良くなれそうって思った
 
僕らのお店だけぽつんと単独であって「ただ商売やってます」っていうのは違うと思うから、やっぱりこの街の一員になれそうだなって最初に来た時に思えるかどうかは大きいですね。

清澄白河にあるフラッグシップストア TOKYOBIKE TOKYO

自転車屋とコーヒー屋って、似てるのかも
 
伊藤さん
 
今聞いていて思ったんですけど、 自転車屋とコーヒー屋って、ちょっと似てるのかもしれないですね。
自転車屋ならちょっと直しに来たり、乗ってみたかったりで人が集まる。コーヒー屋も、朝飲みに来ておはようって言いあって、だんだんと顔馴染みになる。そういう風にコミュニティができていく場所っていう共通点があるから。
 
さっききんちゃんが言っていた『この街の一員になれそうか』というのは、僕らもやっぱりいつも考えていて。すごく似てるなと思いました。
 
ー 直感を大事にしているとお話されていましたけど、例えば清澄白河以外でも、出店する街を選ぶときに重視していることってありますか?
 
伊藤さん
そうですね…ふわっとしてて申し訳ないんですけど(笑)。ふつう飲食業だと、そこの交通量が何%で、客単価いくらだから売り上げがどのくらい、みたいな基準で決めるんだと思うんです。でも僕らはそれを一切スタートとして考えないんですよ。
 
ロンドンには「ペニーユニバーシティー」っていう言葉があるんですけど、ワンペニーでコーヒーが買えるカフェに、いろんなバックグラウンドの人が集まるから、大学に行ってるみたいにいろんなことが学べるっていう意味があって。
 
僕らがイメージするコーヒーショップも、やっぱりそんな風に地域の人が集まって、出会いがある場なんです。
 
だからその街に入ることで、コミュニティの人たちが集うきっかけになるような、僕らが何かその地域の人たちに貢献できるような場所にしたい。そう思える場所を探してるっていうのが、根底にありますね。

ブルーボトルコーヒー 京都六角カフェ

「会いに行きたい人」のいる店は、いい場所になっていく
 
伊藤さん
たとえば京都のカフェ(ブルーボトルコーヒー 京都六角カフェ)は、『辻森自転車商会』という街の自転車屋さんの、建物の中にあるんですけど。
 
昔から街に愛されている自転車屋さんの一角で、そこにあるコミュニティに対して僕らは何ができるだろう、みたいなことを考えながらやらせてもらっています。
 
きんちゃん
辻森自転車さんは、うちも昔から親しくて、最初に店に行った時にすごいインパクトを受けた。かっこいいよね、もう何十年ぶらさげてんだろうなっていう年季の入った(店舗壁面に飾られた)自転車が。建物も、古い木造の日本家屋でね。
 
でも何がいいって、そこのお店をやってる店主の…
 
伊藤さん
大輔さん
 
きんちゃん
そう、大輔さん。彼はとにかく、街の人とたくさん話していてね。いつも外で自転車修理してるから、通る人通る人、ほんとにもうみんなから声かけられて。
 
伊藤さん
街の人がパンクしちゃった、って来たら『いいよいいよ、パンクぐらいならすぐ直すよ』みたいな。本当にすごいいい感じで、コミュニティの人と繋がってるんですよね。そうやって自転車修理に来た人が、コーヒー飲みながら待っててくれたりして。
 
きんちゃん
そういう意味では、もちろんお店のある場所も大事だけど、そこで働く人たちがやっぱり一番大事だなって思っていて。
 
せっかく店を出しても、中で働くスタッフがとりあえず仕事をこなせばいいって感じだと、お店がその場所にある醍醐味がちゃんと伝わらない。そこで働く人たちが、その街にどれだけ根付けるかが大事ってことなんだよね。
 
伊藤さん
その店に行くっていうよりかは、その店のその人に会いに行く、みたいになると、やっぱりそこはすごくいい場所になってきますね。
 
きんちゃん
お店に行く側って、初めて行く店だと特に、結構ドキドキしながら行くものじゃないですか。だからどれだけアットホームな気持ちにお客さんになってもらえるかが大事ですし。コーヒー屋さんって本当に日常の店だから、なおさらね。
 
伊藤さん
そうですね。うちの店は、日本上陸当初はちょっと敷居が高いイメージがあったので、そこをどう打開していくかはずっと考えてました。
 
行ってみたら意外と(バリスタが)フレンドリーだった、みたいな声をいただくこともあって。そこのバリアを少しずつ崩していきたいなと思ってますね。
街の良さは、自転車で回るとよくわかる
 
きんちゃん
今、ブルーボトルは海外にはどのぐらいあるんですか?
 
伊藤さん
結構増えていて、アメリカ以外は韓国、香港、あと上海ですね。韓国と香港の立ち上げは、僕も関わっていたんですけど…韓国とか本当に知らないところだったから、ソウルに2週間、この出口が見えない出張、どうしようって思ってました(笑)とにかくソウルを歩き倒して街を知るっていう。
 
きんちゃん
え、店の場所も決まってなかったの?
 
伊藤さん
場所も決まってないし、探すところからのスタートでした。若い人たちがどこで何話してるのかを観察しながら、レンタルバイクと徒歩とバスだけで移動して。ここは昔はイケてたけどもうちょっと過ぎたな、とか、ここは次きそうだな、とか思いながらいろいろ見て。一方でブルーボトルとして大切にしてることってこういうことだよな、じゃあ1号店のカフェはここで出そう、と。大変だったけど楽しかったですね。
きんちゃん
そういう、ガイドブックには載ってない街の雰囲気って大事だよね。それって、まあ、あの自転車屋だから自転車のことを言うわけじゃないけど(笑)、ほんとに自転車で回ると一番よくわかるんですよ。
 
伊藤さん
めちゃめちゃわかります。うちの当時のCEOブライアンは、一時期、日本に来る時は必ず自転車付きのair B&Bに泊まって、それで東京を回ってました。だからたまに『え、こんな道なんで知ってるの?』っていう、日本人40年やってても知らないような道を彼らが知ってることがあって(笑)。
 
京都も大阪も神戸も、自転車と徒歩で見て回って、人の流れを見たりとか、街の雰囲気を見ていくっていうのが、多分ずっと変わらない。うん、そこは大事にしたいですね。
 
ー きんちゃんも、海外のパートナーさんとお店を出す場所を決める時とか、自転車持っていきますよね。
 
きんちゃん
始めの頃は、やっぱり持ってかないとわからないなと思ってね。最初に海外でやる話が出た時は、 ヨーロッパに1回も行ったことなくて。でも、フランス人の友達に『これ、パリでもいけるよ』って言われて、じゃあ自転車もって行ってみようと。
いざ来てみたら、当時はレンタサイクルはあったけど、街中を自転車で移動してる人があんまりいなかったんですよね。
 
伊藤さん
そうなんですか?
 
きんちゃん
だって、その頃は東京だって今より自転車文化がなかったから。交通機関が発達してたのもあって、 1つ隣の駅ぐらいは行っても、2つ先の駅ってもう自転車で行く距離じゃないよねって、みんなが無意識に思ってた。
 
今でこそ自転車用の車道がちゃんと整備されてるけど、それもなかったから、道路の溝のとこギリギリ走ってて、あれが危なくてね(笑)。で、向こうで走ってみたら、ほんとに身軽で楽しかったの。どこでも行けるし。
 
もしも自転車が既にいっぱい走ってたらやりたいとは思わなかったんだけど、逆になかったから、これはいけるんじゃないかって。
好奇心が湧く街ほど、トーキョーバイクが生きてくる
 
伊藤さん
なんだか話を聞いてて、きんちゃんが『ここでやろう』ってどう決めるのか、すごく興味が湧きました。いいなと思う街って、どんな街ですか?
 
きんちゃん
やっぱり文化がちゃんとありそうなところ。あと、自転車で走るイメージがあるところかな。意外と行ってみて『あ、違うな』と思うことも結構多くて。
 
これはトーキョーバイクならではだなと思うんだけど、僕らにとっては「街のコンテンツ」がすごく大切で。
ただ走るための自転車っていうより、その道具を使う人が、その街にどれだけ興味をもてるかで、トーキョーバイクが生きてくるかも変わってくるですよね。
 
だからやっぱりその街に行って、自分や自分のお客さんになる人が、好奇心をくすぐられるような街なのかどうかっていうのが大きいです。繁華街すぎても、全然ダメだし。
 
伊藤さん
そう考えると、なんとなくアメリカよりヨーロッパの方がイメージが湧きますね。ちっちゃいお店がたくさんあって、それを自転車で巡りながら見るっていうのが。街がちょっとギュッとしていて。
 
きんちゃん
あと、お店の人の顔がよく見えてね。別におしゃれな街じゃなくたってよくて、昔からのお惣菜屋さんだったりとか、そういう行って楽しいところがいいし。通いたいお店が点在してて、そこを自由に動けるっていうことが大切かな。
 
伊藤さん
確かにブルーボトルも、街の常連さんが多い店舗は自転車率が高いです。清澄白河とか、中目黒とか三軒茶屋とか。自転車でくる人がすごく多いですね。
 
ー トーキョーバイクには「街を楽しむ」っていうテーマがあるんですけど、それが自転車にはやっぱりすごくマッチするなと思っていて。面白いものに出会えるちょうどいい速度感と、行動範囲。自転車はそれにぴったりのツールだなと思っています。
 
きんちゃん
うちがキーワードにしてるのが「旅人は、住む人のように住む人は旅人のように」っていうことでね。
 
旅した時にでも、やっぱりその街に住んでる人と同じことしたいし、 逆にその街に住んでる人は、自転車に乗って動き出した瞬間からもう旅になってるっていうか。今まで気づかなかったもの、ずっといたのに知らなかった新しいことを見つけられたりもするから。
 
伊藤さん
いや、今ちょっと鳥肌立った!ほんとにそうですよね。どこかを旅した時に、ガイドブックに乗ってるところへ行くより、ふらっとお店に入って『ちょっと初めて来たんだけど、何がおすすめなんですか』とか聞きながら、いや、あそこの店美味いって、地元の人が教えてくれる所に行く方が面白いですもんね。
ただ人が沢山いる街より、自分たちらしい街で
 
ー 次にお店を作るならこんな街がいい、みたいな構想はあったりしますか?
 
伊藤さん
さっきのきんちゃんの話にもありましたけど、カルチャーがあるところ。僕、1年前ぐらいから山登りにはまって、色んなところに行くようになったんですけど、日本の街ってそれぞれに色んな文化があって面白いんですよね。
 
だから東京を中心にたくさんカフェを出店していくっていうよりかは、そういう面白い、自分たちがコミュニティに参加できるような街で店作りができたら楽しいなって思います。
 
きんちゃん
やっぱりブランディングって必要だから。そういう意味では、ただ人が沢山いるところに出すんじゃなくて、自分たち「らしいところ」ってどこだろうっていうのは考えますよね。
 
例えばNEWoMan(新宿)に出したのは、やっぱり新宿が旅の起点だから、みたいな理由もあるんですか?
 
伊藤さん
そうですね。あそこはほんとに旅の起点になる場所なので、そこでちょっと小休止していってもらう、みたいなコンセプトで。だから寛げつつも、そんなに時間のかからないようなメニューを中心にしていて。
 
きんちゃん
そうか。メニューもお店ごとに変えてるんだ。
 
伊藤さん
あと、新宿にカフェを出したタイミングは、 より多くの人にブランドを知ってもらいたい時期でもあって。だから繁華街にも出そうって決めたというのもありますね。
 
きんちゃん
最初に伝えたいのは、やっぱりブランドの『らしさ』だけど、もっと広がっていろんな人に利用してもらいたい思いもあるから。どちらもうまくバランスをとって、ということでしょうね。
伊藤さん
スペシャルティコーヒーって、やっぱりまだニッチで、でも掘り下げていくとすごい面白くて。自分にとって好きなものを「選ぶ」っていう行為が日常的に入ってくると、人生が豊かになると思うんです。
 
伝えたいことはいっぱいあるけど、まだやっぱり広く知られていないから、いろんな角度から接点を探していて。ちょっとコーヒー飲まないけど、飲んでみようというきっかけになれるような場所を選んだりとか。
 
きんちゃん
うちもそうです。今までママチャリしか乗ってなかった人に使ってもらって、あ、こんなに世界広がるんだっていうのを知ってもらいたいから。お互いまだまだこれから、認知を広げていきたいですよね。
 
伊藤さん
ブルーボトルの中目黒カフェでは、2階にLIFFT(リフト)さんっていうお花屋さんに入って頂いていて。コーヒーを買ったお客さんに『お花も』なんて勧めたりしてるんです。LIFFTさんも、お花を特別な時だけじゃなくて日常にもっと楽しんでほしいっていうのがあるので、そういう意味で生活に溶け込む提案を一緒にやっていこうって。
 
きんちゃん
そういう意味ではうち(TOKYOBIKE TOKYO)にも、コーヒー屋とグリーンショップがありますね。自転車って一度買うと、なかなかお店には来てくれなくなるのが悩みで。でも、買った人との関係ももっと深くしたいし、誰でも気軽に入れるような場所っていうのがここのテーマだったんです。
 
別に自転車を買いに来なくても、コーヒー飲みに来たり、植物を買いに来た時に、あれ、自転車こういうのあるんだ、ぐらいに見てもらう。で、いざ買いたくなった時に、思い浮かべてくれたら嬉しいなって。そうやって気に留めてもらえるような間口を広げられたらいいなっていうのはありますね。
 
あとは、やっぱり乗ったらわかるから1回乗ってもらいたい。あ、こんな感じなんだっていうのを知ってもらえる場所であればいいなと。
 
伊藤さん
僕もさっき乗ってみて『軽っ!』って驚きました(笑)
 
きんちゃん
そうでしょう?
 
伊藤さん
僕、いつかやりたいって思ってるのが、自転車に乗って、辻森自転車さんまで行くっていうことなんです。
 
きんちゃん
最高ですね〜。1週間あったら全然余裕じゃないかな?ロードバイクだったら、いや、余裕とは言わないけど(笑)1週間ぐらいかな。いいですね。社長が自転車で行くっていうストーリーが!
 
ー それ、ぜひ連載にしてください!(笑)
今日は本当にありがとうございました。

編集:瀬谷薫子

写真:橋原大典